バッタ襲来 続報
日曜日にバッタさん達がウガンダに上陸してからというもの、彼らはゆっくりと、しかし着実にウガンダ侵攻を進めている。 我がマユゲ県にも少しづつではあるが近づいてきている。
しかし予想に反して、今の所ウガンダにおいてはバッタ被害はあまりないらしい。 理由は今が絶賛乾季真っ最中だから。
ウガンダでは地域により多少異なるが、大まかに雨季は12月末で終わる。そして1月から3月初旬〜中旬ぐらいまでは乾季(去年は干ばつだったから4月後半まで乾季だったけど。) ということでほとんどの農家はすでに農作物は収穫済み。なので農作物の被害はなく、バッタさん達はその辺の牧草などを食べているらしい。
被害が少ないからか政府の対応はイマイチ進まず、ついにUPDF(Uganda People's Defence Forces、いわゆる軍隊)から農業省が名指しで批判をされる始末。 それにあせったのか政府は150億シリング(5億円)の予算を農業省向けに確保したことを発表。(そのお金どこから出てきたの…)
そして農業省はそのうち110億シリングをDLCO-EA(Desert Locust Control Organization East Africa)への支払いに使ったと発表。なぜならウガンダはこの団体に属していながら出資金を払っておらず、このDLCO-EAが「お金払わないと何も助けないよ」と通達してきたから。笑 そして残りの40億は日本から殺虫剤を買うお金に使ったらしい。ここで日本が出てくるとは思わなかった。
ちなみにケニアと交渉していた殺虫剤と散布用の飛行機は交渉が決裂した模様。 実はウガンダに入ってきたバッタさん達はただの先遣隊らしく、5000万匹しかいないらしい。 残りの何億匹かの本陣は未だケニアにとどまっており、ケニアとしては他国に構っている暇じゃないようだ。
国際的にもウガンダの被害は重要視されていないようで、DLCO-EAにお金を払ったにも関わらず、「まだウガンダにはバッタそんなにいないから」という理由でDLCO-EAから飛行機を貸してもらえないらしい。(バッタが増えてから行動したんじゃ遅いんじゃ…)
ということで今はしびれを切らした軍隊が中心になって殺虫剤を撒いているが、前の記事に書いた通りこれだと高い木などには届かないのであんまり意味がない。 軍隊としてはヘリコプターを使おうかと考えているが、軍隊の方でもバッタ対策にそれほど予算を割けないとのこと。 色々トンチンカンではあるが少しずつは前進している様子。
一方、専門家の心配事はすでに次の段階にいっているよう。 それはバッタの大群が産みつけた卵。 このバッタのメスは500個の卵を産み、卵は3週間で孵化し、2週間で成虫になるらしい。つまり今から5週間後には新たな成虫が生まれることになる。
ん?5週間後??
雨季の始まりと被るううう!!!
ということで雨季の始まりと共にバッタパンデミックがアフリカで起こるかもしれない。
ただ唯一の朗報は成虫になるまでの2週間はこのバッタは飛ぶことができず、しかもどんな殺虫剤でも殺せるらしい。
政府がしっかりと対応すればバッタパンデミックは起きないはず。
政府がしっかり対応すれば…
ちなみに農業省の広報は昨日こんなことを言っている。
「不幸なことにバッタは私たちが予想したよりも少し早く来てしまった。しかし私たちは十分に準備ができているので大丈夫。」
政府がしっかりすれば…